大宮国際中等教育学校(MOIS)前期課程の皆さんへ

 

「英語の勉強についていけていますか?」

 

MOIS独自の英語イマージョン教育は、他の公立校とは比べ物にならないほど恵まれた環境を提供しています。十分な数の英語ネイティブ教員が配置され、日常的に英語に触れる機会が豊富にあります。

 

昭和の英語教育を経験した私からすれば、これは夢のような環境です。

 

しかし、ある日、MOISに入学したばかりの1年生が取り組む課題を見て、衝撃を受けました。語彙や文章の長さが、英検3級から準2級レベルだったからです。

 

「小学校卒業直後の生徒が、こんな高度な英語を理解できるようになるのだろうか」

 

そう感じました。しかし、その後、学年が進むにつれて、大量のインプットとアウトプットを通じて、生徒たちの英語力が確実に向上していくのを授業参観などを通じて体感しました。

 

別の機会に、中学3年生が書いたディベートの原稿を見ました。その内容は、普通の中学生では書けないほど高度なものでした。入学からたった3年でここまで成長するとは驚きです。

 

ただ、ひとつ気になることもありました。

 

高度な内容や語彙に対して、基本的な文法のミスが目立ったのです。これは、公立中学校や塾で一般的に行われる文法の授業がMOISでは提供されていないため、このようなアンバランスが生じているのではないかと感じました。

 

MOISの利点である、英語での積極的な表現、豊富な英語音声環境、そしてイマージョン教育を最大限に活かしつつ、最低限の「英文法」を学ぶことで、生徒たちの英語力はさらに盤石なものになると考えました。

 

普通の中学生が通う一般的な塾では学年別にクラスが分かれています。1~2年生の間は、内容が初歩的過ぎて進度も遅いためMOIS生には合いません。

 

また、3年生になれば徐々に難しい英語も扱うようになりますが、あくまでも目的は高校受験のための英語が中心となります。

 

これら二つの理由から、普通の塾では時間を無駄にすることになるかもしれません。

 

また、個別指導でも、大学生講師が自身の経験をもとに指導するため、MOIS生徒の特性を十分に活かせなかったり、無駄に細かい知識を教えすぎることがあるかもしれません。

 

実は、先ほど述べた生徒の状況は、私の子どものことです。私は元高校の英語教諭で、現在も都内進学塾で難関高校を受験する中学生に英語を教えています。

 

私はMOISの教育方針に深く共感しています(そうでなければ子どもを通わせません)。そこで、MOISの英語教育に少しだけ足りない部分を補うお手伝いができないかと考えました。

 

実際、私が自分の子どもに英文法を体系的に教えたところ、「点と点がつながった」と感謝されました。英文法はテストのために細かい知識を暗記するものではなく、英語を使うために学ぶものです。

 

このサイトは、MOIS前期課程の生徒が求める必要最低限の英文法や勉強法の助けになればと作成しています。